2015年3月31日火曜日

看護士「患者の意識が戻りました」患者「…いとい」真姫「糸井?それが名前なの?言葉を話せるようになったのね?」





1:2015/03/30(月) 20:13:18.87 ID:

患者「・・・・イトイ。・・・・・ジョイトイ!まきちゃんオブジョイトイ!まきちゃん!まきちゃん!」



看護士「先生・・・・・」



真姫「鎮静剤を打っておきなさい」



患者「まきちゃん!?まきちゃんーん!」



看護士「大人しくしろ!」ブスッ



患者「まき・・・・ちゃん・・・・・」



真姫「・・・・・・・・・」



真姫(私が高校時代、スクールアイドルで全国区の知名度にさえならなければこんなにも大量の患者を作り出すこともなかった・・・・)



真姫(私が医者をしているのは贖罪なのだ・・・・私という高嶺のフラワーを知り、それを欲し中毒症状を起こす患者たちへの・・・・)



看護士「先生、何故この患者たちは先生の名しか口にできないようになってしまうのでしょうね」



真姫「・・・・・わからないわ」



西木野真姫という決して届かぬ高嶺のフラワーを知った者の末路

決して手に入らないことを知りつつも、なおもあがき続ける

口に出る言葉はかつて思い焦がれたスクールアイドルの名

彼らは今もその幻影を追い続けているのだ

まきちゃん、と呟きながら

彼らの幸せはどこにあるのだろう

報われぬ想いに苦しむことが生まれてきた意味だったのだろうか

今となっては患者本人すらわからない



患者「まき・・・・・ちゃん・・・・・・」ガクッ



患者の意識は鎮静剤で闇に飲み込まれる

そのの目には、一筋の涙が浮かんでいた



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